2022.02.08

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アルコールチェッカーの仕組みとは?業務用と市販用の違いも解説

社用車や営業車を運転する際に欠かせないもののうち、飲酒運転を防ぐためのアルコールチェックは上位に入ります。
 
近年では白ナンバーの飲酒検査義務化を目指す動きも見られ、新たに業務用アルコールチェッカーの導入を検討している方も多いのではないでしょうか。
 
今回の記事では、アルコールチェッカーの仕組みを解説しながら、業務用と市販用の違いについて解説していきます。

目次

アルコールチェッカーとは

アルコールチェッカーは、測定器に息を吹きかけるだけで体内の残留アルコール濃度を数値化してくれる機器のことです。

体内のアルコール濃度を測定するには、「血液採取」と「呼気採取」のどちらかの方法を用いますが、業務用では呼気でアルコール値を測定する「呼気採取」が一般的です。

アルコールチェッカーの仕組み

では、なぜアルコールチェッカーに息を吹きかけるだけで体内のアルコール値が測定できるのでしょうか。

呼気でアルコールを検知できる理由

アルコールを摂取すると、飲んだ量の20%程度は胃から、残りは小腸上部から約1~2時間でほぼ全て吸収されます。

吸収されたアルコールは肝臓で分解され、分解しきれなかったアルコールは血液とともに全身をめぐり、再び肝臓に戻って分解が行われます。

血中に入って肺に巡ったアルコールの一部が呼気として排出されるため、呼気中にもアルコールが含まれるのです。

アルコールチェッカーに搭載されているアルコール感知センサーが、呼気に含まれたアルコールを測定します。

アルコール感知センサーの種類

アルコールチェッカーには2種類のセンサーが内蔵されています。

大きく分けて「半導体式ガスセンサー」と「電気化学式(燃料電池式センサー)」があり、アルコール濃度の測定原理にそれぞれ性質があります。

半導体式ガスセンサー

センサーの表面に付着する酸素量に応じて、電気の抵抗値が変化する特性を利用したセンサーです。酸素量が多ければ電気抵抗値は高くなり、酸素量が少なければ電気の抵抗値は低くなります。
 
飲酒をした場合、アルコール成分によって酸素量が減少するため、電気の抵抗値が低くなります。この電気抵抗値が低いほど、呼気中のアルコール濃度が高いことになります。

電気化学式(燃料電池式)センサー

呼気に含まれるアルコール成分を燃料として、電気が発生する特性を利用したセンサーです。
 
飲酒をした場合、燃料となるアルコール成分によって電流が強くなり、電気の発生量が多くなります。この電気の発生量が多いほど、呼気中のアルコール濃度が高いことになります。

各センサーのメリット・デメリット

実際にアルコールチェッカーを導入するとなると、より適したものを選びたいものです。各センサーの特徴とあわせて、メリットやデメリットも押さえておきましょう。

半導体式ガスセンサー

【メリット】
  • 価格が安め
  • センサー本体が小型であり持ち運びしやすい
  • 測定時間が短い
  • 低濃度での感度が高い
 
【デメリット】
  • アルコール以外のガスにも反応しやすい
  • センサーの寿命が短い
 
以上のメリットやデメリットの他に、反応性を高めるために加熱用ヒーターを内蔵している特徴があります。

電気化学式(燃料電池式)センサー

【メリット】
  • ほぼアルコールにしか反応しないため精度が非常に高い
  • アルコール以外のガスに反応しにくい
  • 消費電力がゼロ(回路動作時除く)
  • 耐久性は高め

【デメリット】
  • 価格が高め
  • 定期的に校正が必要となり、メンテナンスコストが高い
  • 測定時間が長い

以上のメリットやデメリットの他に、非加熱状態での使用が多いという特徴があります。

使用頻度によって選ぶのがベスト

どちらのセンサーのものを選ぶかは、メリットやデメリットを踏まえた上で「使用頻度」に着目してみてください。

耐久性や精度を考慮すると、使用頻度が高ければ「電気化学式(燃料電池式)センサー」、使用頻度が低ければ「半導体式ガスセンサー」がおすすめです。

業務用と市販用の違い

耐久性

市販用と比べて、業務用のアルコールチェッカーは高耐久に作られていることがほとんどです。

アルコールセンサーには使用期限があり、業務用の場合は機器の精度を維持するためにも半年〜1年程度のサイクルでセンサー部分の交換があります。メンテナンスコストがかかるのはこのことからです。

市販用の場合は定期的なメンテスがないため、買い替えが必要になります。

再現性

一定のアルコール濃度を含んだガスを機器に何度吹きかけても、ほぼ同じ数値が出なければ測定器としての意味がありません。

業務用はメンテナンスによって精度が保たれるため、同じアルコール濃度のガスを何度吹きかけても安定した数値が出ることがほとんどです。

一方で、市販用はメンテナンスなどがないことから、気がつくとアルコール測定ができなくなってくる場合があります。同じアルコール濃度でも、数値が安定して出ない場合も考えられます。
 

アルコールチェッカーの正しい選び方

アルコールチェッカーを選ぶ際には、低濃度アルコールを的確に測定できるか、測定可能回数はメーカーが表示している通りかなどを確認する必要があります。
 
機器の精度ももちろん大切ですが、管理をする面から言えば「記録機能」や「結果の安定性」も重視すべき点です。

測定結果の記録ができるかどうか

業務用の製品すべてに言えるわけではありませんが、機器本体に測定結果を記録できるタイプのものが多いです。

点呼記録簿などは1年間の保管義務があるため、記録を間違えたり、チェックミスを起こすと、虚偽の検査結果を記録する不正のリスクを負わなければならなくなります。

最低でも、記録機能がきちんとしているかどうかは吟味しましょう。

季節や使用環境による検知結果のブレが生じないか

日本列島は地域や季節によって気温と湿度の差が大きく開きます。

地域や季節の気温差や湿度差によって、適正に使用できない検知器も存在するため、使用温度範囲と保存温度範囲を考慮して選ぶ必要があります。

業務用を選ぶ際には、使用温度範囲が(0℃~+40℃)保存温度範囲が(-20℃~+60℃)程度の、安定した測定が可能なものを選ぶのがベストです。

業務用アルコールチェッカー「ソシアック」の特徴

中央自動車工業株式会社が取り扱うアルコール検知器「ソシアック」は、全てのシリーズの機種において、アルコール検知器協議会の「認定合格証」を取得しており、品質の高さを裏付けています。

スタンダード、ハイグレード、PC連携タイプなど、ニーズに応じたラインナップが揃っており、0.01mg/L単位で体内に残ったアルコールを感知します。

中でもハイグレードタイプの「sosiac α」「sociac α NEXT」は、センサー寿命も長く、性能・価格に優れた製品です。

品名 「sosiac α」/「sociac α NEXT」
タイプ 携行型
検知方式 ハイブリットセンサー(MEMS 半導体ガスセンサー)
表示方式 LCDデジタル表示
0.00mg/l~1.00mg/l(100段階数値表示)
LED2段階表示(緑・赤)
センサー寿命 購入使用後1年半~2年または5,000回使用
使用温度 0℃~35℃(結露なき事)
保管温度 -10℃~60℃(結露なき事)
外形寸法 135×48×23(mm)
重量 約110g(乾電池含む)
保証期間 購入後1年間

 また、データ管理型の「sociac NEO」においては、Bluetooth®出力機能により、テレニシ株式会社製総合クラウド型IT点呼システム「IT点呼キーパー」との連携を開始しています。
 
ほか、商品詳細は、「sociac」公式HP内をご確認ください。

ソシアック公式HP:https://www.sociac

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