2024.04.01

危機管理

交通事故証明書とは?取得方法や目的・必要なケースについて

    交通事故が発生した場合、事故を証明する手段があることをご存知でしょうか? 
    「交通事故証明書」は、特定のケースで提出義務が発生する事故の公的証明です。
    この記事では、交通事故証明書の取得方法や目的・必要なケースについて解説します。

    目次

    交通事故証明書とは

    交通事故が発生した事実を、客観的に証明するための公的書類です。
     
    様々な損失や不利益が発生する交通事故において、交通事故証明書は交通事故当事者が被るデメリットを補うための方法として機能します。具体的には、保険などに代表される社会的補償を受けるために必要になります。
     
    交通事故証明書は、自動車安全運転センター法に基づいて交付され、事業は自動車安全運転センターが担っています。施設は各都道府県に事務所が配置されており、管轄地域で発生した交通事故に対応しています。

    交通事故証明書の記載事項

    交通事故証明書の記載事項を確認していきましょう。記載内容は以下の2種類に大別されます。

    事故ごとの性格

    事故の客観的事実に関する情報です。
     

    • ●発生日時
    • ●発生場所
    • ●当事者(加害者・被害者)情報(氏名・住所・生年月日・電話番号など)
    • ●車両情報(車種・車両番号・自賠責保険内容・証明書番号など)
    • ●事故時の状態(物理的な状況など)

    事故の種類

    事故類型です。具体的な事故のパターンが記載されています。
     

    • ●車両相互事故(正面衝突・側面衝突・出会い頭衝突・接触・追突など)
    • ●車両単独(転倒・衝突・道路外逸脱など)

    交通事故証明書が必要な事例

    交通事故が発生した場合、交通事故証明書を必要とする主な事例をまとめました。

    自賠責保険を使用するケース

    法律により加入が義務付けられている保険です。交通事故で他人を死亡させてしまったり、怪我を負わせてしまった際に、被害者に対して支払われます。補償対象は人が絡んだ事故に限定され、物損や加害者自身の怪我などは対象になりません。
     
    自賠責保険は被害者・加害者いずれからでも請求可能ですが、使用する際には交通事故証明書が必要になります。

    自身が加入する任意保険を使用するケース

    自賠責保険では補償できない内容に対し、使用する保険です。具体的には、交通事故によって破損した車両の修理費用や、自らが加害者となってしまった場合に負った怪我の治療・通院費用などに使用します。
     
    いずれの場合でも、任意保険を使用する際には、交通事故証明書が求められる場合があります。

    労災保険を使用するケース

    業務上における労働者の負傷や疾病、障害または死亡に対して、当事者や遺族に給付される保険です。仕事中(通勤を含む)に交通事故にあった場合には、労災保険の対象となります。
     
    主に休業中の給料補償や怪我の治療費用などを対象とする保険ですが、こちらも自賠責保険や任意保険と同様に交通事故証明書が必要になる場合があります。

    交通事故に起因する治療で休業するケース

    交通事故による怪我などが原因で職場を欠勤する際などには、事実確認のために交通事故証明書の提出を求められる場合があります。

    損害賠償請求訴訟を起こすケース

    交通事故が発生した場合には、加害者と被害者双方の間で示談交渉が行われます。しかし、交渉がまとまらず損害賠償訴訟に発展したり、裁判外紛争解決手続(ADR手続)を行ったりする際には、当該証明書が必要不可欠です。

    交通事故証明書について知っておきたいポイント

    交通事故証明書を入手するためには、知っておかなければならないポイントがあります。事前に、以下の内容を確認しておきましょう。

    警察へ交通事故の届け出をする

    交通事故証明書の作成・発行は、各都道府県の自動車安全運転センターが担っていますが、証明書の作成には警察が保有する事故資料が必要です。
     
    警察が交通事故の資料を作成するためには、事故の事実を認識する必要があります。事故の当事者が届け出を怠った場合には、事故確認が取れません。結果的に、交通事故証明書を入手することもできないのです。

    交通事故が発生した場合、警察への届け出は当事者の義務です(道路交通法第72条)。事故の届け出は必ず行ってください。
     

    申し込みができる人物

    交通事故証明書の申請が可能な人物は限られています。申請可能な人物は、交通事故証明書が発行されることによって利益を得られる者です。また、代理人が申請する場合には、委任状が必要になります。
     
    交通事故証明書の申し込みができる者
     

    • ●交通事故の被害者
    • ●交通事故の加害者
    • ●弁護士
    • ●保険会社のスタッフ
    • ●損害賠償請求権のある親族
    • ●保険金の受取人 など

    発行期限

    交通事故証明書には、発行期限が設けられています。人身事故の場合には、事故発生から「5年(60ヶ月)」、物損事故の場合には、事故発生から「3年(36ヶ月)」です。
     
    示談交渉が難航している場合など、取得期間を過ぎてしまう可能性もあるため、発行期限には注意が必要です。

    交通事故証明書の申請方法

    交通事故証明書を申請する方法は「3つ」です。いずれの方法でも可能ですが、インターネットからの申請は交通事故の当事者でなければなりません。

    ①自動車安全運転センター窓口で申請

    各都道府県にある自動車安全運転センターの窓口で申請する方法です。交通事故証明書申込用紙に必要事項を記入し、所定の手数料(800円)を納めることで申請可能です。
     
    交通事故資料が揃っている都合には原則として即日発行されますが、揃っていない場合には、後日希望住所に郵送されます。
     
    なお、自動車安全運転センターを利用する際には、申請と交付に関する条件が異なる点に注意が必要です。
     
    申請自体は全国の自動車安全運転センター窓口で可能ですが、交付は交通事故が発生した都道府県にある自動車安全運転センター事務所に足を運ぶ必要があります。

    ②ゆうちょ銀行・郵便局で申請

    ゆうちょ銀行、および郵便局からも申請可能です。自動車安全運転センターと同様に、交通事故証明書申込用紙に必要事項を記入します。申請には所定の手数料(800円)と、払込手数料が必要です。手続きを終えた交通事故証明書は、申込用紙記入の住所宛に10日前後で郵送されます。

    ③専用ホームページから申請

    自動車安全運転センターの専用HPから申請する方法です。インターネット申請が可能になるのは、交通事故の当事者に限定されています。また、交通事故の届け出を行った際の住所と、現住所が異なる場合には申請できません。
     
    申請には所定の手数料(800円)および、払込手数料として1通につき約130円が必要です。手数料の支払いはコンビニ支払いや電子決算、ネットバンク支払いなどが利用可能です。交通事故証明書は、入金が完了してから10日ほどで郵送されます。

    まとめ

    交通事故証明書は、交通事故が起こった事実を証明するための公的証明です。主に、自賠責保険に代表される各種保険を使用するために必要になります。
     
    いつ遭遇するかわからない交通事故。万が一、交通事故証明書が必要になった時のことを想定し、申請条件や方法、必要なケースなどについて確認しておきましょう。

    この記事の執筆者

    中央自動車工業株式会社

    中央自動車工業株式会社は2002年からアルコール検知器「ソシアック」シリーズの製造販売を行っています。飲酒運転撲滅の実現を目指して、アルコール検知器「ソシアック」シリーズをはじめ自動車に関わる業務の効率化、安全管理のお役に立つ情報を発信しています。

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