2025.10.30

運送業界

トラックの法定3ヶ月点検とは?未実施の罰則と点検整備記録簿を解説

    トラックの3ヶ月点検は、事業用自動車の安全運行を維持するために、欠かせない定期的な点検制度です。
     
    運送会社では、日々の業務に使用する車両をしっかり管理することで、事故防止や業務効率の向上につながります。
     
    道路運送車両法により、貨物を積載するトラック、バスやレンタカーなどの事業用車両には3ヶ月ごとの法定点検が義務づけられており、点検記録の保存も求められています。
     
    今回の記事では、点検の内容や実施方法、罰則について詳しく解説します。

    目次

    法定3ヶ月点検とは?

    法定3ヶ月点検とは、貨物自動車であるトラック、バスやレンタカーなどの事業用車両に対して、道路運送車両法で義務づけられている定期点検のひとつです。(道路運送車両法第48条第1項および同施行規則第33条)
     
    安全運行を維持するために、3ヶ月ごとに車両の状態を確認し、記録簿を作成する必要があります。
     
    参考:点検整備の種類 | 自動車 - 国土交通省

    法定3ヶ月点検を行わないと罰則はある?

    事業用トラックには道路運送車両法により3ヶ月ごとの定期点検が義務づけられており、これを怠ると法令違反となります。
     
    点検未実施が発覚した場合、道路運送車両法110条が適用され、運行管理者や事業者に対して30万円以下の罰金が科されます。
     
    また、整備不良による事故が発生すれば、行政処分や使用停止命令の対象です。点検記録簿の未作成や虚偽記載は道路運送車両法施行規則第52条に違反するとされるため、記録管理も含めて厳格な対応が求められます。

    トラックの3ヶ月点検は自社でできるのか?

    トラックの3ヶ月点検は、整備管理者の指導監督のもと事業者が自社で実施できます。しかし、整備工場に依頼することで、車両の状態をより確実に細かくチェックすることが可能です。

    自社で3ヶ月点検する場合

    トラックの3ヶ月点検は、自社で実施することができます。事業用トラックを保有する運送会社などでは、整備管理者のもとで点検記録簿を作成して対応しています。
     
    自社で点検する場合はブレーキや灯火類、タイヤの状態などを定期的にチェックする体制を整えなければなりません。
     
    また、点検項目は安全運行に直結するため、整備知識を持つ担当者がマニュアルに沿って確実に行う必要があります。
     
    外部の整備工場に依頼するよりもコストを抑えられる一方で、技術力と管理体制が求められます。

    整備工場に点検を依頼する場合

    トラックの3ヶ月点検は、整備工場に点検を依頼するケースもあります。
     
    整備工場に依頼する場合、専門知識と設備を備えたプロの整備士が対応します。法令に準じた点検項目を、確実にチェックしてくれるため安心です。
     
    特に自社に整備体制がない場合や、点検記録の管理に不安がある事業者にとっては、外部委託によって安全性と業務効率を両立できます。
     
    費用はかかりますが、ブレーキやステアリング、灯火類などの不具合を早期に発見できるため、結果的に修理コストや事故リスクの低減につながります。
     
    費用については、次が目安です。

    • ・軽トラック:5,000円~15,000円
    • ・中型トラック:15,000円~40,000円
    • ・大型トラック:30,000円~80,000円
    ※あくまで目安としての費用相場です。
    ※業者によって料金が異なります。
    ※点検内容や交換部品によって費用が変動します。

    3ヶ月点検の項目内容

    3ヶ月点検の項目は51項目もあり、具体的には次の内容があります。

    • ・ブレーキ装置の効き具合や摩耗状態の確認
    • ・タイヤの空気圧、亀裂、摩耗のチェック
    • ・灯火類(ヘッドライト、ウインカー、ブレーキランプなど)の点灯確認
    • ・エンジンオイルや冷却水の漏れ、量の確認
    • ・ステアリングの操作に異常がないかの点検
    • ・バッテリーの電圧や端子の腐食状態の確認
      ・・・など
    これらの項目は、整備管理者が自社で点検する場合にも、整備工場に依頼する場合にも共通して重要視されます。
     
    トラックの3ヶ月点検では、安全運行に直結する部位を中心に、定期的な確認が求められます。事業用車両としての信頼性を保つために重要な作業です。
     
    点検記録簿の作成も忘れずに行い、万が一のトラブルに備えることが求められます。
     
    より詳細な点検項目については、全日本トラック協会の公式サイトから確認できます。
    出典:点検整備ハンドブック|全日本トラック協会

    点検記録の保管について

    点検整備記録簿は、トラックの3ヶ月点検を実施した証拠として必ず作成・保管しなければならない書類です。
     
    道路運送車両法では、事業用車両に対して点検記録の保存が義務づけられており、記録簿には点検日、実施者、点検項目の状態などを正確に記載する必要があります。
     
    3ヶ月点検の点検整備記録簿については、次の画像が具体例です。

    出典:3ヶ月定期点検整備記録簿|山口県トラック協会
     
    保管期間は1年間、トラックの1年点検対象車は2年間保存とされ、運輸支局などの監査時に提出を求められることもあります。虚偽記載や未保管は法令違反となり、罰則の対象になる可能性があります。

    まとめ

    トラックの3ヶ月点検は、事業用自動車を安全に運行するための重要な整備です。
     
    運送会社がしっかりと点検を行い、記録を保管することで、事故や故障のリスクを減らし、業務の安定にもつながります。
     
    法令に基づく点検を正しく理解し、確実に実施することが信頼される運送業務の第一歩です。

    この記事の執筆者

    中央自動車工業株式会社

    中央自動車工業株式会社は2002年からアルコール検知器「ソシアック」シリーズの製造販売を行っています。飲酒運転撲滅の実現を目指して、アルコール検知器「ソシアック」シリーズをはじめ自動車に関わる業務の効率化、安全管理のお役に立つ情報を発信しています。

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