2022.08.27

飲酒対策

アルコール入りチョコは適量なら飲酒運転に当たらない? 法律の基準や注意点

目次

市販されているチョコレートには、原材料にアルコールを使用している種類が存在します。
飲酒運転が法律で禁止されている日本国内において、アルコール入りチョコを食べた後の運転は可能なのでしょうか?

この記事では、アルコール入りチョコを食べた際の運転の是非や、運転時に気をつけたい食べ物について解説します。

飲酒運転の定義

飲酒状態による、車両の運転は法律違反です。道路交通法では飲酒運転を2種類に大別し、該当する運転者に対して然るべき処分を課しています。

酒気帯び運転

呼気1リットル中における、規定濃度(0.15mg以上0.25mg未満)を満たすアルコールが検出された場合の飲酒運転

酒酔い運転

アルコールの影響により、車両等の正常な運転ができない状態である場合の飲酒運転。酒酔い運転には、具体的なアルコール濃度の基準は設けられていない。

いずれの場合においても、運転者には厳しい行政処分や罰則が存在します。また、飲酒運転における刑罰の対象は、運転者本人だけではありません。同乗者や車両提供者、酒類の提供者も罪に問われます。

飲酒運転に関する詳細はこちらの記事をご参照ください。

酒気帯び運転とは?酒酔い運転との違いやそれぞれの基準値と罰則もあわせて解説 | SAFETY LIFE MEDIA

アルコール入りチョコを食べても飲酒運転にはならない?

市販されているアルコール入りチョコは、平均すると約3.0%程度のアルコール度数(酒に含まれているアルコールの割合)であることが一般的です。

対して、一般的なビールのアルコール度数は、平均すると5%程度です。ビールを飲酒した場合、飲酒運転による行政処分及び罰則の対象となる基準値(0.15mg〜)を満たす飲酒量は、中びん1本(500ml)程度(呼気1リットル中のアルコール濃度0.1mg〜0.2mg程度)と考えられています。

数個の摂取であれば比較的安全

アルコール度数だけを確認すると、アルコール入りチョコの数字は高いと感じるかもしれません。しかし、市販されているアルコール入りチョコ1箱(10粒〜12粒程度の内容量)に含まれるアルコール量は、1.5g〜2.0g程度です。

 

酒気帯び運転における基準値の目安であるビール中びん1本(500ml)には、およそ20gのアルコールが含まれています。アルコール入りチョコから同量のアルコールを摂取しようとする場合には、数箱分を完食する必要があります。

大量に摂取すると飲酒状態になる可能性もある

上述の数字が示す通り、適量の摂取であれば飲酒運転に抵触する可能性は低いといえます。しかし、一度に大量のアルコール入りチョコを摂取した場合には、血中のアルコール濃度が上昇し、飲酒運転の対象となる基準値を超えてしまう可能性も否定できません。

仮に基準値を下回っている場合でも、体内にアルコールが吸収されていることに間違いはありません。アルコールに対する耐性には個人差があり、反応や影響も様々です。アルコール入りチョコを食べる際には、摂取量に注意が必要です。

食べた直後にはアルコールチェッカーが反応するかもしれない

アルコール入りチョコを食べた直後には、一時的にアルコールチェッカー(体内のアルコール濃度を計測できる機器)が反応する可能性があります。

アルコールが体内から抜けるまでには、一定の時間が必要です。ビールの中びん1本(500ml)程度の飲酒では、アルコールの分解に約4時間程度の時間が必要とされています。

アルコール入りチョコのような微量のアルコールであっても、体内に吸収された直後であれば、高い計測値を示す可能性があります。多くの場合、時間と共に計測値は下がりますが、摂取直後の運転は避けるべきでしょう。

アルコール入りチョコ以外に気をつけるべき食べ物

アルコールを含んでいる食べ物は、アルコール入りチョコだけではありません。日常的に目にする機会の多い食べ物の中にも、アルコールを含んだ食品は多数存在します。飲酒運転を回避するためには、アルコールを含んだ食品に対する知識が必要です。

アルコールが含まれる代表的な食品を紹介します。

奈良漬け

奈良地方に伝わる漬物です。スイカやきゅうりなど瓜科の野菜を塩漬けにします。漬ける際に酒粕を使用することから、完成した奈良漬けはアルコールが含まれています。

 

ラムレーズン

サトウキビを原料として造られる、ラム酒に漬けたレーズンです。和菓子や焼き菓子、料理にも幅広く使用される食材です。

 

甘酒

清涼飲料水に分類されていますが、酒粕を原料として造られる甘酒には、微量のアルコールが含まれています。

 

栄養ドリンク

製薬会社などが製造及び販売している栄養ドリンクの中には、添加物として微量のアルコールが含まれている商品があります。

 

ノンアルコールビールなど

ノンアルコール飲料は、含まれているアルコール量が1%未満の飲料を指しています。ノンアルコール飲料であっても、微量のアルコールが含まれている商品も存在するのです。

まとめ

アルコール入りチョコの摂取は、適量であれば飲酒運転に抵触する可能性は低いでしょう。ただし、短時間における大量の摂取や、アルコール耐性の低い方には注意が必要です。

アルコールが人体に与える影響には個人差があり、すべて同様の結果にはなりません。車両の運転が必要な際には、アルコールを含んだ食品の摂取を控えましょう。

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